
西の気動車王国として有名だった江若鉄道から、同鉄道廃止に伴い関東鉄道に引取られたキハ511。経歴は江若鉄道最後の新製車として登場した昭和38年大鉄車輌製キハ5120。新製車とはいえ台車は発生品の菱枠台車で総括制御もできず、車体はなんとも垢抜けないデザインの奇妙な車輌です。江若鉄道時代の昭和41年に総括制御化され、関東鉄道に譲渡後は同番号のまま常総線に配属されました。その後、昭和47年筑波線に転属となりキハ511に改番。関東鉄道から筑波鉄道の分社際し、竜ヶ崎線所属車とされて関東鉄道籍のまま残されました。竜ヶ崎線用に改造すべく筑波線真鍋機関区に長期間に渡って留置されていた。しかし、ワンマン運転・ホーム配置が特殊な竜ヶ崎線向けには、1981年にキハ532形キハ532が国鉄払い下げ機器流用ながら新造。関東鉄道ではこれに先立ち同年5月13日付で本形式を除籍し、7月20日付で筑波鉄道へ譲渡。8月に真鍋機関区で日本電装の出張工事により外板の張り替え修理。方向幕窓の埋め込みや正面窓のHゴム支持化などを施工。さらに9月にはエンジンをDMH17Cへ再換装の上で筑波線での運用を再開した。筑波鉄道廃止と同時に除籍され、そのまま解体処分されている。
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