強風の展望台

台風14号から変わった温帯低気圧の影響で、時折強い季節風か吹き貸切となった展望台。季節風の乾いた空気で、幾重に重なった山々の向こうに広がる関東平野。その先には、美しい姿から富士山とも対比され、『西の富士、東の筑波』と並び称され、古くは『万葉集』にも詠まれ標高877mの筑波山。更にその先は太平洋。見える訳ありませんね

1986年(昭和61年)には滝口の一部が崩落したものの。落差97mの滝を一気に流れ落ちる様は壮観です。発見者は勝道上人と伝えられ仏教経典の一つである、華厳経から名づけられたといわれる日本三名瀑の一つ『華厳の滝』。エレベーターで降りた観瀑台には20名ほどの観光客の姿がありました。また、この観瀑台は80年目の1930年(昭和5年)からあったようです。その下流側には、大谷川に沿って華厳渓谷と呼ばれるV字谷が続き、さぞかし紅葉の時期は美しいはず!と思うのですが、谷は崩れやすく危険なので無断での立ち入りが禁じられています。が…。

華厳の滝から右に目を向けると『白雲滝(しらくものたき)』があります。太古の華厳滝は800mほど下流にあり、崩れやすい男体山の噴出物を浸食しながら現在の位置へと移動したと考えられている。と言う一説がり、その頃には白雲滝は存在しなかった事に…。その『白雲の滝』の下段部には、橋が架かっています。これは華厳渓谷の上流域には遊歩道が設けられ、1950年代頃まではハイキングコースとして使われていた名残の『鵲(かささぎ)橋』です。ちなみに、竣工年が記されていたかも知れない、親柱に取り付けられている銘板が消失している。との事です。

20年以上前から気になっていた、地図には載ってない名のない二本の滝。2008年5月一人の勇者が登場。どうやらこの内の一本は、中宮祠終末処理場(中宮祠水処理センター)を源流とする送水管の一部が外れ、途中から流れ出た人工の滝。中禅寺湖畔の色々な所で使われた水が集められ、自然の滝と思わせた景観を、ここを訪れる観光客はどれほど知っているのだろうか?
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